インターンフォーラムで考えたこと
こんなフォーラム茶番だって言う人もいるけど、人から聞いた情報だけで判断してしまうほど危ないことはない。
実際、セミナーの内容はどうであれ、学ぶことはあった。
要は何を目的として行くかだと思う。
フォーラムに行けばインターンで有利になるわけじゃないし、そもそもインターンをすることがベストアンサーなのかさえわからない。
セミナーを聞けばインターンに受かるって思ってる人にとってはそりゃ茶番だろうね。
私はそもそも留学するからインターンはそこまでしようとも思っていないんだけど、おもに以下の2点のために行った。
１．今年の就活生の雰囲気を見る。
２．気になっている会社の雰囲気を見る。
１．については、同じ時期に就職活動をする人たちがどんな顔してるのか、どういうことを考えているのかを少しでも知るためのもの。
私は就活最盛期に日本にいないから、そういう雰囲気は今後なかなか知ることができない。
でも、日本での就職を考えている以上彼らは少ない椅子を競い合う相手なわけだから、どういうことを考えているのか少しでも見ておきたい。
この時期はまだあまり真剣に考えていないのかもしれないけど、不安感とか期待感は見てとれた。あとは、どこの企業が人気かとか。
皆不安なんだなぁ。
でも、セミナーの質問は的外れなものが多かった。
相手の答えを予測して、その上で本当に聞きたいことを聞く。
これ、まず頭に置いておいたほうがいいと思った。
２．については、もうそのまま。インターンへの姿勢とかも結構大事で、インターンを重要視しているにしろしていないにしろ、私たちはこういう方針でやっています、というのが見える企業は高感度が高い。
この点については結構収穫が多くて、インターンという制度を通じて会社の雰囲気について考えるいい機会になった。
でも今回行ってみて一番考えたのは、この日本の就職市場の異常さについて。
私は別にインターンはやらなくてもいいと思う。
正直この時期にインターンの説明会にこれだけ人が集まるのってかなり異常だと思う。
応募者が増えると企業にとっては採用につながるわけでもないのにコストが増えるからいいわけがない。
やりたくないのが正直なところだけど、やるかやらないかで知名度も変わってくるから気軽にできる1dayがとても増えているんだろうなぁ。
参加者側も、1dayで何が学べるのか考えるべきだよね。
詳しい内容見てみると、1週間ぐらいのものも私が普段アルバイトでやっているような仕事だったりする。
無償でそんなことに時間を費やすのは時間の無駄だと私は思う。
社員さんと仲良くなるとか別の目的があるならいいけど。
去年、一昨年とインターンを一応さらっと探してて、なんでどこも3年生にしかオープンにしてないんだろう？って思った。
今日、その理由がなんとなくわかった気がする。
昔に比べて就職を意識し始める年齢が段々と下がってきていて、今では大学に入学した時点でもう就職を意識した活動を始める人も多い。
だから、もしインターンを全学年にオープンにしたら、企業側のコストが半端ないんだろうなぁって。
そもそも3年のこんな時期から就職活動がスタートする時点で異常だと思うけど、どんどん企業も学生も必死になっていって、お互いの首を絞め合って、悪循環だよなぁ。
私も今まで就職をまったく意識せずに過ごしてきたって言ったら絶対嘘になるけど、大学生活をそれのために費やすほどもったいないことはないと思った。
私はなんだかんだ紆余曲折して着いた今の場所にはそこそこ満足している。
もちろんもっとやりたいことはあって、そのためにはもっといい道は五万とあったんだけど、紆余曲折を経てなかったら絶対今の場所にたどり着けていないし。
無駄な時間も過ごしてきたけど、やっぱり振り返ってみるとたくさん成長している。
大学入学当初は就職、というか就職するしないを含めて将来についてここまで検討したことはなかったし、民主主義のことも、資本主義のことも、金融危機のことも、人事制度のことも、開発経済学のことも、貧困のことも、教育のことも、海外のことも、日本のことも、ソーシャルベンチャーのことも、コミュニティスクールのことも、R&Dのことも、政治のことも、起業のことも、学生団体のことも、何も知らなかった。
大学で学んできたこと、得た知識だけじゃなくて物事に取り組む姿勢も含めてすべて、これからの人生のどこかで絶対役に立つって胸を張って言える。
こんな機会を与えてもらって、私は本当に幸せだなと思う。
脱線したけど、だからこそ、就職のことだけを考えて大切な時間を無駄にしちゃうほどもったいないことはないと思う。
大学に入ると一気に世界が広がるから、たくさんのことを吸収して、それを自分の中で噛み砕いて、将来いろいろな道に羽ばたいていく。
そういうことが必要なんじゃないかな、と偉そうにいろいろ考えたフォーラムだった。
