【review】3年で辞めた若者はどこへ行ったのか/城繁幸
タイトルよりサブタイトルの「アウトサイダーの時代」のほうが本書の内容をよく表現している。
20の昭和的価値観に反した生き方を選んだ「アウトサイダー」の働き方を紹介しながら、今後どのような働き方を選択していくべきかを語りかけている。
あえて「昭和的価値観」を提示することで、皆どれだけそのような価値観に縛られているかを強調している。
私も若者だけど結構しばられていた。
色々やりたいことはあるけど、とりあえず卒業後はいい企業に就職して食いっぱぐれのない生活が送れるように。。というところから考えていた。
いわゆる古い企業の価値観に縛られた働き方はしたくないと思いつつ、流れに逆らうことで損はしたくない、というのが若者の本音なんじゃないかな、と思う。
東大生とか一ツ橋生とか早慶生とか、高学歴の友達もたくさんいるけど彼らはリスクヘッジを忘れない。
日本の社会構造が近い将来崩壊することは必然的だから、そのとき生き残れるようにしておかなければいけないけれど、それで負け馬をひかないようにスキルを身につけておかなきゃ、と思ってビジコンをやったりインターンをしたり。
コンサルは手っ取り早くプロフェッショナルになれるから、人気が高いのだと思う。
著者はインターンを推奨しているけど、実際問題インターンで会社選びの基準が変わるってことはほとんどないと思う。
若者にとってインターンは就職準備に過ぎない。
さて、それではどういう働き方をしようか。
やっぱり好きなことを仕事にしたい。
転職もするだろうし色んな仕事に就くとしても、やっていることがライフワークになるような働き方をしたい。
と考えると、NPOやNGOに就職、というのも現実的な選択肢として出てきた。
今まではとりあえずお給料のいいところか社内留学制度の充実しているところに就職して進学費用を貯めたいって思ってたけど、お金よりも充実した働き方のほうがプライオリティが高かったのかもしれない。
もしくは9時5時の事務職で時間外の活動メインにするとか。
とりあえず今まで考えていなかった働き方が考えられるようになったということで、紹介。